“初心忘れるべからず”これは入学して、スケッチブックの第1ページめに書いた言葉。それから2年もの月日 が流れ、今卒業という一つの節目にやってきた。
私は本科の夜間部に所属していた。大学へ通いながら始めた。 何となく大学の延長といった存在であった。しかし、大学を卒業し、今は広告代理店で働きながらである。デザ インスクールの卒業を待たずに、デザイナーとして出発しているのである。
忙しい毎日。社会の厳しさをひしひ しと感じている。終りのない仕事の日々。ものになるには、まだ時間が必要である。そんな今思うことは、時間 のある時こそいろんな事をすべきであること。考え、思い悩み、挑戦する。全ては自分自身の身につく。
“初心忘れるべからず”今一度この言葉へと立ちかえってみる。再び自分の真っすぐさを確かめてみる。常に原点へも どれる気持ちを失わない様に。
この2年間をも踏台とできる様に。一全てに感謝を込めて一
本科グラフィックデザイン科 土井栄