私が、河原デザインスクールに入ろうと思ったのは、短大を卒業してすぐの頃でした。二十歳といえば、もう立派な大人になっていないといけないのですが、二十歳の私は大人とは程遠いものでした。「先生」と呼べる人がいなくなり、「学校」へ通わなくなることにすごく不安を感じ、両親にたのんで もう二年学校に通わせてもらうことにしました。

最初は、毎日が新鮮で二時間という時間をすごく短く感じました。でもお昼から夜までのアルバイトを始め、だんだん学校へ行かなくなりました。アルバイトで働くことの楽しさを知りましたが、先にしなくてはいけないことをしていない自分を恥ずかしく思うようになりました。


一つ一つ自分のペースで作品を仕上げ、きちんと卒業しよう。そして、今度こそ就職して自立した人間になろうと思いました。
それは長い間、「学生」をさせてくれた両親を安心させることでもあります。


河原デザインスクールで一番学ばせていただいたのは、自主性をもつこと、そして自立するということであったと思います。
このことに気付き、全ての作品が出来上がった今は、入学から二年以上たちましたが私が成長する為に必要な時間であったのだと思えます。
プラス思考過ぎるかもしれませんが、この気持ちを持って これから厳しい社会に出ても色々と吸収し、学び、成長していきたいと思っています。
長い間、お世話していただいた先生方に対する感謝の気持ちを忘れることなく、自立した大人を目指して進んでいきたいです。


グラフィック専攻 松村 江利子