河原デザインスクールに入学して、ついこの前彫金を学び始めたばかりでもう卒業なのかと思うと、自分が興味を持っている事や好きな事をやっている時間は過ぎていくのが本当とても早いものなのだと、これまでのどの学生生活を振り返ってみても一番強く実感しています。
彫金を教わり、自分で作品を作るまでは一体どんな風にして作っていくのか知りませんでしたが、地金を切り出し、やすりなどで形を整え、バーナーを使ってロー付けし、磨いて完成させていくという工程を知って、その他にも打ち出しや石留め、彫り、いぶしや梨子地仕上げなどのいろいろな技法も教わりました。一つ一つ作品を作っていくのはとても大変だけれどやればやるほどのやりがいがあり、卒業してからもずっと続けていきたいと思いました。
作品を作るたびに、次はどんなものを作ろうかと考えたり、次はこうしよう、とか自分で目標を決めて取り組む事が出来て、とても有意義だったと思います。また、技法を教わるだけではなく、常に創意と工夫を凝らし、良い方法や結果になるように考える、という事も教わりました。普段の生活で彫金やデザインに関係が無さそうだと思っていた事や物が、必要な道具や方法が見つからない時に役に立ちました。いつも、いろいろな角度から物事を見つめて自分の内面を磨き、それが作品に反映するようになれば良いなと思います。
彫金を習う事を賛成してくれた両親や、お世話になった先生方への感謝の気持ちを忘れずに、卒業してからも頑張っていきたいと思います。
本科 彫金工芸コース 中山明子
