河原デザインスクールに入学した日から思い返してみると、今まで生きてきた中で一番学ぶことが多く、また成長できた1年だったと思います。元々、絵を描くことが好きでそれを仕事として生きていけたらいいな、という思いで通い始めました。けれど、実際には課題制作をしていくにつれ、徐々にその難しさを知っていき、好きだけではだめなんだと思うようになっていきました。
例えば、長い時間をかけて作った作品には愛着がありますが、自分以外の誰かから見てみればそれはじぶんが思うほど出来の良いものではないかも知れません。そんな事実を最初は受け入れられず、悔しい思いをしたことがありました。そんな私に先生が、仕事としてやっていくなら自分の作品でも悪いところを見つけられるようにならなくちゃいけないと教えて下さいました。そうしなければ良い作品は出来ないと。それから私は作品制作にあたって、自分の作品を客観的に見るように心掛けてきました。
先生方に教わったのは作品面だけではありません。これから社会に出ていくにあたって大事なこと、流されてはいけないこと、人間性はそのまま作品に出てくる。しっかりとした考えを持っていれば作品もしっかりしたものになってくる。私という人間はまだまだ未完全ではありますが、ここまで成長することが出来たのはこの学校に出会い、そして先生方に教わることが出来たからだと思っています。この学校で学んだこと、そして先生方への感謝の気持ちを忘れずに、これから活かしていきたいと思っています。
本科 グラフィックデザインコース 山中純