卒業を迎えて思い出すことは、つらいこともあったけれど、面白かったというのが一番です。物をつくる楽しさとはどういうことか、体で感じることが出来たことは私のこれからの人生の支えになっていくような気がします。グラフィック科は課題のバリエーションが豊富で、ただ絵を描くだけではなく、貼り付けたり、組み立てたり、色々な角度からアプローチ出来て、そのたびに世の中のあらゆるデザインを見る目が肥やされていったように思っています。
また、それぞれの作品に思い入れや思い出が出来ました。「ラッピングペーパー制作」では、大きいB2サイズを前に悪戦苦闘したけれど楽しげな雰囲気は出せたと思っているし、「自然にかえろうのポスター制作」の課題ではその時自分が興味のあったことを絵で表現出来たうれしさがわかったのです。「グリーティングカード制作」の課題では、とにかく派手にしたくてキッチュなイメージで遊び心いっぱいで作りました。「ショッピングバック制作」の課題では前衛的な気分で作成しました。卒業制作の「絵本」ではとにかく人物を描く難しさがわかりました。ストーリーについては、話の運びもややこしくなく、何が言いたいのかをはっきりさせねばならないと痛感しました。まだまだ勉強することは沢山あります。
今後デザイナーになって、様々なことがあると思います。でも学校で、初めて知った「表現する喜び」を忘れずに頑張っていこうと思っています。2年間ありがとうございました。
本科 グラフィックデザインコース 坂口隆