色と味覚との共感覚的関係 暖色−甘み、旨みと関係が深い 寒色−酸み、渋みと関係が深い 無彩色−塩辛い味と関係が深い
谷崎潤一郎「陰翳礼賛」より 白味噌や、豆腐や、とろろ汁や、白身の刺身や、ああいう白い肌のものも 周囲を明るくしたのでは色が引き立たない。 第一飯にしてからが、ぴかぴか光る黒塗りの飯櫃に入れられ、 暗い所に置かれている方が、見ても美しく食欲も刺激する。 一般に料理を美しく見せるには、食器は色のおとなしいものを選んだり、 真っ白 やまっ赤な器に料理を盛ると見映えがして食欲がわくと信じている人がいるが、 これはまちがいで、色は黒を背景にすると最も引き立ち、最高の美を発揮する。 料理は彩りが多彩(品数豊富)な方が良く、欠けている色があれば補うようにする。 料理の色にアクセントをつける。 赤−副交感神経を刺激し、食欲を増進させる。 青−交感神経を刺激し、消化液を抑えてしまう。
☆応用例 ブリの照り焼きに紅生姜を添える。 刺身に紫蘇や食用菊を添える。